僕は、ついていけるだろうか……整合性のないストーリーに



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 黒き繭へと到達した主人公はついにエルミルと対峙する。ハリエットを返せと主人公は言うも、既にハリエットの意識はなく黒き繭として鎮座するのみ。エルミルは余裕を持った態度で深遠なる闇の器の運命について語る。せいぜいできて殺すこと、センパイがセンパイ(仮面)になった理由もそうだろうとエルミルは煽るが主人公は意に介さない。お前が仮面を語るなとだけ言って主人公は武器を構える。

 百戦錬磨と言っても過言ではない主人公はエルミルを容易く下す。ハリエットを黒き繭から救おうと繭に向かって武器を振りかぶる。なんとそこにエルミルが割り込んできて串刺しとなる。致命傷を受けたはずであるのにエルミルは何故か主人公に感謝の言葉を述べる。曰く、原初召喚の失敗の際に器だけが剥がされてそこに魂(ハリエット)が宿り、その結びつきが思いの外強くて困っていたと。主人公が斬ってくれたおかげでエルミルは本当の自分に戻れると語る。
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 ハリエットの魂などとうに消え失せたと吐き捨てエルミルは本当の姿、各種ダークファルスの因子と相応しい器を得た【深遠なる闇】と同等の力を持った存在へとなる。
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 串刺しにされた時に主人公に対してありがとうと言ったのは、おそらくですけどヒツギの力をインストールした主人公の攻撃でなければ器とハリエットの魂を分離できなかったからしょうか? 主人公の力でなくてもいいなら繭ごと自殺すればいいだけですし、そっちの方がインパクトはありそう。器そのものは結局なんなのか正直よくわからなかった



 全てを無に還してやる、と叫ぶエルミル。そこに消え失せたはずのハリエットの魂が現れる。ハリエットは大好きな世界を、皆を守ることが自らの存在意義だと見出す。世界を守ること、すなわち新たなる伝承を刻むことを主人公に託す。全てを消し去ると激昂するエルミルと主人公――【仮面】――との決戦が幕を開ける。
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 何の脈絡もなしに大目標である人物を登場させると盛り上がるどころか混乱しかしない。ボスのデザインとか攻撃パターンはよくできていると思います。ストーリー終了後のおまけと比べるのは酷ですがハンデ増々おばさん(ファレグ)ほど強くはないです。



 一進一退の攻防を繰り広げるも決め手に欠ける主人公。エルミルが斬りかかってくる直前、主人公の中にフォトン粒子が4つ入り込んでくる。それらはDFの素体のフォトン粒子だった。切り札を得た主人公はすぐさまその力を開放する。
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 【巨躯】のアッパーで打ち上げ、
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 【双子】のフラワー・カーニバルで更に打ち上げ、 片方が片方を投げて空中へ、
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 【若人】のロイヤル・スコーピオンで空中から地面に貼り付け、
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 【敗者】のディフュージョン・レイで追撃。
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 最後は主人公――【仮面】――が上空から斬り伏せる。
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 多分ライターが書きたかったのだろうなあと思ったダークブラストコンビネーション。最後の仮面の台詞「……この程度の相手に苦戦して貴様は誰を、救うつもりだ?」 お前だよ

 ちなみにこのシーンではダークブラストのカラー変更が適用されます。



 精神世界にて、ハリエットはエフィメラのない世界のためにすべてを抱えて消えていくと呟く。そこにルーサーが、オメガのハリエットの兄としての姿で声を掛ける。ルーサーは世界を決めるのは君だとハリエットに諭す。闇を抱えた身体で未来を望むことにハリエットは躊躇う。「未来はいつでも君の側にある。君がそちらを向いていないだけだ。……ほら」ルーサーが指をさした先に主人公が現れる。ルーサーとの別れを告げると、ハリエットは主人公に向き直る。ハリエットが主人公に生きる覚悟を伝えると、主人公は手を差し伸べる。ハリエットがその手を取ると、世界は白に包まれる。
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 ここだけ切り出せばいいシーンのように見えるのですが、ここに至るまでのタメ(シナリオ構成や伏線、緩急のメリハリ等)がめちゃくちゃなのでなんとも言えない。
 


 主人公に敗れたエルミルは、実体を伴ったハリエットの登場に動揺し、仰向けに倒れる。しかし、エルミルは今の自分を倒したところで何度でも蘇るから無意味だと笑う。繰り返し苦しめ、世界の怨嗟を受け、絶望のまま滅びといい、と捨て台詞を吐くとエルミルは消える。それと同時に黒き繭も消えた。

 湖上の島に降り立った三人の元にマルガレータとアリサがやってくる。お互いの無事を喜ぶもハリエットの表情は暗いままだった。自分のせいで皆に迷惑をかけてしまったと罪悪感に囚われていた。マルガレータはそんなハリエットに王様は皆に迷惑をかけるのが当たり前、しかも今回はエルミルが悪いのだからハリエットが気にすることはない、迷惑というのはうちの神様みたいなのをいうとまくしたてる。そこによほど神罰を受けたいと見える、と神様――初代クラリスクレイスが皆の前に現れる。
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 初代クラリスクレイスはハリエットがこのままでは消えてしまう事実を告げる。今のハリエットの状態は魂がそのまま具現化した状態であり、その受け皿がない状態だった。ハリエットはその運命を受け入れることを静かに頷く。しかし、マルガレータが初代クラリスクレイスになんとかならないのかと頼み込むと、初代クラリスクレイスはハリエットが神の座を継ぐことを提案する。マルガレータを助けた貸しを返す、神の気まぐれな神の贈り物だ受け取っておけ、と初代クラリスクレイスはハリエットに力を与え、そして消える。

 マルガレータはハリエットが神の座を継いだことでエピックとクエントが併合することになるから、新しい国名を考え出すが、シエラにネーミングセンスもないと酷評される。そうこう騒いでいるうちにハリエットは神のあるべき場所へ戻らないと、世界と一つにならないといけないと言う。渋るマルガレータにハリエットは、自分が慣れてくれば神王であるマルガレータとはいつでも会えるだろうと諭す。
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 唐突に主人公とシエラから光が溢れ出す。それは救世が果たされたことの証であった。感謝の言葉はすでに伝え尽くした。だから、一言だけ。また会える日を心より願っているとハリエットが別れを告げると、世界と一つとなった。それと同時に主人公たちの身体も徐々に透明になっていく。マルガレータとアリサには言葉はなくとも、前者は遊び終えた少女が別れを惜しむように手を振り、後者は騎士のように胸に手を当て一礼をして別れを告げる。

 主人公は空を見上げる。そして、光となって消えた。
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 エンドロール後、一冊の本が宇宙を漂うシーンでオメガでの物語は終わりを告げる。
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 エルミルは最後まで小物のままで終わったり、タイマンで決着だったり、なんかスケールが小さいなあという印象。森久保祥太郎氏の演技がなければもっと不愉快なキャラになっていたと感じました。

 EP5の最初に仮面を救うとシャオは言っていました。だから私はこれがEP5における大目標なのかと思いました。けれど、物語中での仮面(notエルミル)は最後の方に唐突に出てきた上に途中からは仮面を救うことではなくハリエットとオメガを救うことが目標となってしまっているように見えました。次の記事で書きますが、仮面の扱いが雑と言ってもいいくらいに適当に流されます。投げっぱなしで無理矢理終わらせたのかと。

 仮面を救うことが大目標であり軸であると思っていたので、ハリエットとオメガを救うことが仮面を救うことに繋がるのかと。あそこでエンディング流れた時は「え? これで終わり?」としか……

 映画、小説、漫画等々シナリオにおいて大目標というのはブレてはいけない軸。このシナリオにおいてやらかしたことを例えるならば、スポ根漫画で最初に優勝が目標であると宣言しているのにも関わらず、マネージャーとかの女の子と付き合うことが目標となって、それが達成できたら完結みたいなことをしているようなもの。これは邪推ですが、ライターがシナリオを書き始めた時の終着点とある程度書き進めた時の終着点は全くの別物ではないかと。それを全体で再構成できなかったのではないかと。これを書くきっかけになったフレンドからはいつものって言葉を頂きました。





 もうちっとだけ続くんじゃ 終編へ続く